夏も冬も快適

宮崎は温暖地と言われますが、年中おだやかな気候ではありません。冬は氷点下になる日もあり、夏は大変な暑さです。花粉や火山灰が舞う季節も窓を開けられません。窓を開けたくない、そんな気候の中でも、快適な温湿度で過ごせる住まいをつくっていきます。

温度のバリアフリー

家の中に段差がないことをバリアフリーと言いますが、家じゅうの温度の差がないことも大切なバリアフリーです。空調が効いた部屋以外との温度差、夏の2階の暑さや冬の足元の寒さはとても不快です。温度のバリアフリーが高い家では、驚くほど体へのストレスが減り、体が楽になります。

温度のバリアフリーを実現するために大切な機密性能や断熱性能を向上させるための取り組みと標準グレードをご紹介します。

1.気密性  平均気密実測値  隙間相当面積(C値)=0.3㎠/㎡以下

細かな配慮で隙間をなくす施工を行い、全棟気密検査を行います。
全棟気密検査実施。細かな配慮で隙間をなくす施工を行います。

 

教えて!なんのこと?「C値」って何?
床面積1㎡あたりの隙間相当面積を表す数字です。施工精度によって隙間の面積は変わるため、1棟1棟検査しなければ数字はわかりません。小さい数字ほど隙間が小さく、気密性が高いという意味になります。
気密施工は何のために?
理由①断熱性能を発揮するため
隙間がある家は穴の開いたダウンジャケットを着ているのと同じです。断熱材は隙間があると効果が激減します。
理由②計画的に換気するため
隙間がある家はあちこちから空気が出入りし、換気計画で出入りする筈の空気の流れをストップさせてしまいます。「嫌な臭い」が排出されないまま、「寒い乾燥した空気」や「暑い湿った空気」が勝手に入ってきます。
理由③結露を防止するため
壁体内に家の内外から湿った空気が流入し、壁体結露を起します。

2.断熱性の向上

断熱性を高めると、部屋の中の表面温度(天井、壁、床)の温度を室温に近づけることができ、快適に感じます。家の中の温度ムラもなくなり、結露を防ぐこともできます。

標準断熱グレード

HEAT20G2グレード (地域区分7)
外皮平均熱還流率(UA値)=0.35W/㎡・K以下

日本が定める断熱基準(省エネ法)は、世界レベルでみて最低と言われています。推奨されるZEH基準でも、十分とはいえません。正工務店では民間が定めるヒート20のG2グレードを標準にしています。

断熱性 高 HEAT20G2グレード 0.46 W/(㎡・K)…全館空調に必要な性能
HEAT20G1グレード 0.56 W/(㎡・K)
断熱性 低 ZEH         0.60 W/(㎡・K)
建築物省エネ法    0.87 W/(㎡・K)…超最低基準
教えて!なんのこと?「熱還流率 (UA値)」って何?
1㎡に対して、1時間の間にどれだけ熱が通過するかという熱量のことを言います。数字が小さいほど、熱の移動が少なく、断熱性が高いということを意味します。

断熱材・窓 標準グレード

屋根

発泡ウレタン熱伝導率(U値=0.026W/K)厚さ100以上 ※天井断熱にする場合もあります。
吹付発泡ウレタン A種1Hノンフロン(熱伝導率 0.026W/m・K)厚さ150以上

 

ダブル断熱の外壁(外張り断熱+充填断熱)

外張り断熱EPS4号(U値=0.38W/K)50㎜
外張り断熱材 EPS4号(熱伝導率0.038W/m・K)厚さ50㎜
壁内断熱 高性能グラスウール16kg(U値=0.038W/K)厚さ105㎜
壁内断熱 高性能グラスウール16kg(熱伝導率 0.038W/m・K)厚さ105㎜

 

グラスウール施工のポイント

湿気に弱いグラスウールは隙間なく施工することが大切です。室内側の防湿層に隙間があると、湿気を含んだ空気がグラスウールに流入し結露のもとになるからです。気密テープやコンセントボックスを用いて隙間をなくします。

基礎外断熱

防蟻EPS特号(熱伝導率0.034W/m・K)厚さ50㎜
基礎の外側で断熱することで、床下からの寒さを感じにくくします。
→基礎断熱について

トリプルガラス樹脂サッシ

家の熱のほとんどは窓から出入りしています。夏は7割の熱が窓から流入し、冬の暖房中の熱は5割が窓から流出しています。窓は服に開いた穴と同じ。どれだけ高性能にしてもオーバースペックではありません。窓の断熱性を高めることで結露を防ぐこともできます。エクセルシャノン

エクセルシャノン製 トリプルシャノンⅡX
ダブルLow-Eトリプルガラス、アルゴンガス充填、樹脂スペーサー
熱還流率 0.94w(㎡・K)※縦滑り+FIX(16513サイズ)の場合

ペアガラスの場合、Low-E金属膜は室外側もしくは室内側のどちらか片側のみにしかありませんがトリプルガラスの場合は両側に入れることが可能です。室外からの熱の侵入を防ぎ、室内の熱を逃がさなくするため、遮熱性と断熱性の両方を高めることができます。

アルミ断熱玄関ドア YKKAP社製

断熱スライディングドア コンコード
ヴェナート断熱ドア D3断熱玄関ドア ヴェナートD2仕様

使い勝手が良い「スライディングタイプ」と気密性が高い「開きドアタイプ」の2タイプからお選び頂けます。

3.全熱交換型換気システム 全棟搭載

住まいの換気には、2時間で家じゅうの空気をすべて入れ替えるようにと法で定められています。風が気持ちよい季節には、新鮮な外気がいくら家に入っても不快ではありませんが、暑い夏エアコンで冷えた室内に暑く湿った空気が入ってきたらどうでしょうか?新しく入ってきた外の空気を、どんどん冷やさないと暑くてしょうがないですね。冬は逆に冷たくて乾燥した空気がはいってくるので、あたためる為にまた熱ロスが生じ、空調する為の電気代が高くなってしまいます。全熱交換型換気システムは、排気する家の中の汚れた空気と、新しくとりいれる新鮮空気の中で熱交換を行い、ちょうどよい温度と湿度に調整された空気だけを家の中に取り入れることができます。

 

24時間換気システムにマーベックスの全熱交換型「澄家DC-S」(熱交換率90%)を採用しています。熱交換素子が排気の際に汚れた空気と一緒に捨てていた熱を給気時に回収して室内に戻します。

空気の流れ 夏(左)と冬(右)

花粉やPM2.5を取り除くフィルター

基本的に、新鮮空気が家に入るための給気口は1つだけです。この給気口には、PM2.5や花粉、ほこり、火山灰を取り除くフィルターが取り付けてあります。家の中に取り入れる新鮮空気はすべてここを介すため、フィルターがダクトの一番外にあることが重要です。ダクト内への虫の侵入を防ぎいつも清潔なダクトを保つことができます。

屋外給気口のメンテナンス時  目安:3か月おき

メンテナンス性

換気システムはメンテナンスができなければ性能を維持できません。「澄家DC-S」は屋内側の給気口、室内側の給気・排気口が手の届く位置にあるので、フィルター交換などメンテナンスも簡単にこまめに行えます。清掃の必要なフィルターが、室内天井にあったり屋外の高い場所にあると清掃が困難になり、維持管理が大変になるためフィルターの設置位置はとても大切です。

全熱交換機(本体)のメンテナンス     目安:1年おき

熱交換を行う本体部分です。お手入れしやすい床下に設置します。普段のお手入れは掃除機でほこりを吸い取るだけで簡単にメンテナンスできます。

 

室内排気口のメンテナンス  目安:3週間ごと子どもでも簡単に取り外しでき、フィルターの清掃ができます。

室内給気口のメンテナンス床下に充満した新鮮空気が出る給気口のふたには屑が落ちないようメッシュがついています。簡単に取り外して清掃が可能です。

空気が汚れやすいのはトイレだけじゃない!

一般の家の換気扇は壁に取り付けるのが通常ですが、床面の排気口から汚れた空気を輩出します。家じゅうどこにでも設置可能で、例えばペットがいるところや玄関、部屋干ししたい場所など、臭いや湿気が気になる場所をヒアリングしてご提案しています。オーダーメイドの換気計画が可能です。

トイレだけでなく、、、
脱衣室や
     ゴミ箱を置くパントリーなど

臭いや湿気が気になる場所に設置が可能!

4.パッシブ設計

高気密高断熱の家を全館空調することで、快適な温熱環境にすることを基本の設計にしていますが、その前に家は太陽に素直な設計でなければいけません。
冬は、太陽の光を積極的に取り入れることで自然に建物内を暖かくし、夏は、日光を遮って家の中に日射熱を極力いれないよう設計します。そうすることで、エアコンへの負荷を最大限小さくします。
宮崎は全国的に見ても太陽光の日射量がトップクラスで、夏の暑さ対策に重点を置くことも大切です。

日射シュミレーション

土地形状と周辺の建物形状によって、住まいの日射取得は変わってきます。家を建てる前にシミュレーションを行い、最適な日射を得るように設計します。

椎葉設計監修 椎葉哲也氏(1級建築士)
地元宮崎の1級建築士、パッシブ設計の得意な椎葉哲也さんが、建物の性能からデザインまでを監修します。

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