強い構造・耐久性

 

性能とコストのバランスを吟味して各種工法を選定しました。

耐震等級3 全棟構造計算(許容応力度計算)

 

等級1 建築基準法レベル
等級2 建築基準法の1.25倍の耐震性
等級3 建築基準法の1.50倍の耐震性

 

建築基準法では耐震等級1を満たす家であれば問題ありません。しかし、耐震等級1で求められるのは、「大地震でいきなり倒壊せず、居住者の命を守るレベル」の安全性です。地震後もそのまま安心して住み続けられるレベルではありません。震度7を超える大地震が来た時、逃げることはできても住めない家になってしまったらどうでしょうか。まずは避難所生活となり、アパートに仮住まいしても住宅ローンはそのまま続き、二重ローンに苦しむことになってしまいます。しかも、基準法で定める耐震性は、「数百年に1度発生する地震(東京では震度6強から7程度)でも倒壊しない程度の耐震性」とされていますが、近年記憶に新しいだけでも東日本大震災や熊本大地震など、震度7クラスの地震がたびたび発生しており、現状自体が変わってきています。

耐震等級2からは、建築基準法(等級1)では考慮の対象になっていない床倍率(水平構面)の項目が増え、壁量・接合部・基礎・横架材に対しても詳細な検討が必要です。正工務店では、全棟許容応力度計算を行い、耐震等級3を基本としています。制震ダンパーを用いて地震の揺れを軽減する装置などもありますが、許容応力度計算を行い、建物の「耐震」性能をきちんと確保することが先決です。

長寿命の仕上げ一体型外張り断熱工法

外断熱工法とは、構造躯体の外側をボード状の断熱材ですっぽりと包み込んだ、魔法瓶のような住まいです。
正工務店では外張り断熱材に直接、塗り壁仕上げを施す工法を採用しています。防水性に優れ、外壁面からの水の侵入から家を守ってくれます。サイディング施工の場合はつなぎ目のコーキングのメンテナンスが必要になりますが、コーキングがないためコーキングのメンテナンスがいりません。長寿命で耐久性の高い外壁仕上げになります。

外断熱に使うのは、EPS(発泡法ポリスチレンフォーム)という透湿性と弾力性のある素材です。表面の仕上げ材は純度の高いアクリルをベースに天然石を攪拌したもので、硬さと、弾力性の両方を備えています。この仕上げ材を左官屋さんが手作業で塗り仕上げていきます。本物の石材が練りこまれているので仕上がりが美しく、サイディングとは違う風合いがあります。

外張り断熱EPS施工
外張り断熱EPS施工

 

 

下塗り、メッシュ、プライマー、上塗りと4工程を経て完成です。
下塗り、メッシュ、プライマー、上塗りと4工程を経て完成です。

 

 

お好みのテクスチャーで、職人さんが仕上げます。
お好みのテクスチャーで、職人さんが仕上げます。

 

基礎外断熱

外壁だけでなく、基礎も外張り断熱の工法を選定しています。

基礎を断熱材で覆うことで雨から酸性雨からコンクリートを守り耐久性も向上します。

床下の断熱方法には、「床断熱」と「基礎断熱」の2つがありますが、性能的には基礎断熱の方が優れています。そして「基礎内断熱」よりも「基礎外断熱」の方が熱の伝わり方を抑え、寒い冬でも足元からの冷えをより抑えることができます。

基礎の外側を、防蟻EPS(発泡法ポリスチレンフォーム)で囲うことで、外壁同様、外側から断熱して外部からの熱伝達を抑えます。断熱材を基礎にあとから張り付けるのではなく、基礎を打つ際に現場一体型としているため断熱材と基礎の間にシロアリが入る隙間ができません。ベタ基礎の下には防蟻シートを一面に施工し、シロアリを完全シャットアウト。

基礎外断熱はシロアリに食べられやすいという報道が一部ありますが、防蟻成分を配合した防蟻断熱材「オプティフォーム」と、住宅基礎回りからのシロアリ侵入経路を防ぐ専用防蟻コーキング等の「オプティシリーズ」で施工を行うことで10年間500万円の保険適用となります。

定期的な薬剤散布がいらない~シロアリ対策~

ベタ基礎の下にターミダンシートという防蟻・防湿シートを敷きこみます。忌避性・即効性・残効性のすべての性質を持つビフェントリンという防蟻成分を使用し、シロアリを寄せ付けません。

ターミダンシート施工
木材保存協会認定商品

ターミダンシートの特徴

ターミダンシート
・薬剤散布のように土壌を汚染しないので、環境にやさしい
・地面からの湿気を完全にシャットアウト。床下のジメジメを防ぐ
・土中のカビ、菌、バクテリアによる生物分解がされにくい
・太陽にあたらないので、紫外線による成分分解がない
・ビフェントリンは水に溶けにくい成分なので、シートから流出・揮散しない。
・土中は安定した温度環境なので、熱による揮発,蒸散が少ない。

シロアリの侵入経路になる隙間を徹底的にシャットアウト!

シートの重なり部分や施工中破れてしまった穴の部分にも専用の防蟻テープで隙間をなくします。配管の立ち上がり部分もすべて専用テープで隙間をなくし、コンクリートを打設した後も防蟻ウレタンフォームを吹き付けます。基礎の立ち上がり部分にも、専用コーキングを使用して徹底的に隙間をなくします。

10年間500万円の保険適用となります。5年おきに薬剤散布により防蟻対策にかかるコストが大幅に削減できます。

 

隙間シャットアウト

GL1mまでの木部にも、薬剤を塗付します。シートだけでも効果は十分ですが、瑕疵担保責任の保険適用のためと、木材の腐朽を阻止するためになります。床下空間は室内とつながっているため、薬剤は人体に影響を及ぼさないものを使用します。

耐久性の高い耐震金物を使用

木材に含まれる木酸や、基礎コンクリートのアルカリ性は金物を腐食させやすい環境にします。せっかく耐震性の高い躯体を設計しても、構造躯体を接合する金物が腐食しては耐久性の高い建物になりません。正工務店では腐食しにくい素材のプロイズ加工された金物を使用しています。

プロイズ加工金物

 

耐酸性 木造建築で使用される木材には、木酸が含まれています。

特に梁に使用されるベイマツは酸性度が高く、接合金物が腐食しやすい環境です。ベイマツに各表面処理を施した接合金物を取り付け、屋外暴露試験を実施した結果、プロイズ加工されたものには変化がみられませんでした。

プロイズ加工

クロメート加工

※BXカネシン様HPより引用

耐アルカリ性 アンカーボルトが設置される基礎コンクリートはアルカリ性です。

アルカリは亜鉛を溶解させます。また、基礎養生中は風雨にさらされるためアンカーボルトとコンクリートの境界面に錆が発生しやすい環境です。一般市販のコンクリートを樹脂ケースに流し込み各表面処理を施した接合金物を取付け、屋外暴露試験を実施した結果、プロイズ加工に錆は発生しませんでした。

プロイズ加工

クロメート加工

※BXカネシン様HPより引用

傷による腐食 建築現場では施工時に工具によって接合金物に傷がつき、そこから腐食してしまうことがあります。

六角ボルトを木材に取付けて傷をつけ、サイクル腐食試験を実施した結果、プロイズ加工は、他の表面処理と比べて腐食を抑制できました。

プロイズ加工

クロメート加工

※BXカネシン様HPより引用

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