あまり見ることのない床下エアコン。
床下エアコンについては色々質問を頂くことが多いため以前いただいたことのある質問をこちらで公開致します。
- 1 床下エアコンのお手入れと買い替え時の取り付け費について
- 1.1 ①床下エアコンの室外機は、どこに設置しているのですか?
- 1.2 ②室外機をつないでる配管も床下を通るのだと思うのですが、もし壊れて取り替えとなった場合、取り替え工事や費用は大がかりなものになるのでしょうか?
- 1.3 ③夏が終わりエアコンを切ったら、エアコン自体のフィルターや風が出てくるところ、フィルターの奥にあるフィンをスプレーで掃除すると思うのですが、床下エアコンの場合、エアコンが床に向けて設置されているので、どのように掃除するのでしょうか?
- 1.4 そもそも、なぜエアコンが汚れるのか。原因を考えてみましょう。
- 1.5 気密性と計画的な換気がエアコン汚れ防止につながる
- 1.6 エアコン汚れ防止のまとめ
床下エアコンのお手入れと買い替え時の取り付け費について
①床下エアコンの室外機は、どこに設置しているのですか?
回答
外部に設置します。通常は部屋の数だけある室外機が、家1棟に1~2台のエアコンですみ、壁を這うダクトもなくすっきりした外観になります。
②室外機をつないでる配管も床下を通るのだと思うのですが、もし壊れて取り替えとなった場合、取り替え工事や費用は大がかりなものになるのでしょうか?
回答
通常の壁掛けエアコンの取り換え費用と同価格帯になります。取り換える際は、普通のエアコン屋さんや大手家電量販店ですと床下エアコンは断られる場合もあると思いますので、一度工務店までご相談ください。
③夏が終わりエアコンを切ったら、エアコン自体のフィルターや風が出てくるところ、フィルターの奥にあるフィンをスプレーで掃除すると思うのですが、床下エアコンの場合、エアコンが床に向けて設置されているので、どのように掃除するのでしょうか?
回答
使用しているのはどこの家庭にもある普通のルームエアコンですので、普段のお手入れは、通常のエアコンと全く同じです。壁についていたものが、床下についているだけの違いになります。
・フィルターは高い場所についているよりも手元になりますのでフィルターの取り外しが楽になります。フィン部分をエアコン用の洗浄スプレーで洗浄する場合も通常と変わりません。
・吹き出し口の清掃は、送風部分の上に取り付けている断熱ボードが簡単に取り外せるようになっていますので、取り外してお手入れが可能です。
・お手入れはエアコンの電源を切り、ボードを取り外した状態で行ってください。取り外す部分は、写真の青いボードになります。
そもそも、なぜエアコンが汚れるのか。原因を考えてみましょう。
①エアコンの汚れその1 -カビ汚れ-
エアコン汚れの大きな要因としてカビ汚れがあります。エアコン内部のカビを防ぐためには、特に夏は24時間エアコンをきらないようにすることが大切です。冷房時、エアコン内部は空気中の水分で常に濡れたような状態になっています。エアコンを切ると、この水分がエアコン内に残ったまま温度が上がるためカビが生えやすくなります。エアコンは24時間稼働させた方が、常に同じ室内温度を保つことができて快適ですし、オンオフを繰り返すとエアコンによって冷やしたり温めたりする温度差が大きくなり、より電気代もかかってしまいます。連続運転ですと設定温度になれば定格運転になるため電気代は少なくてすみます。ただし、24時間エアコンを稼働させる前提条件として、気密性と断熱性の良さは欠かせません。
また、カビ防止策としてシーズン後エアコンを切ったあとに送風をして中を完全に乾かすことや、こまめなフィルター掃除を行うとよいでしょう。
②エアコンの汚れその2 -料理などによる汚染空気-
通常、キッチンのあるダイニングやリビングに設置してあるエアコンは汚れやすくなります。キッチンがある部屋では、料理の際に発生する油分を含んだ汚れた空気をエアコンが取り込むため、エアコン内部のフィルターやフィンが汚れます。ただしこれは換気がうまくいかない、気密性が悪い家において起こることです。
気密性と計画的な換気がエアコン汚れ防止につながる
気密性が悪い家、昔の家は換気計画がうまくいっておらず汚れた空気がうまく排出されないため、予想外の場所に汚染空気が流れてエアコンが吸い込んでしまいます。気密性がよい住まいですと計画通りに汚れた空気はすぐに排出され、きれいな空気を家の外から取り込むことができますので、結果的にエアコン汚れも防ぎます。エアコンが取り入れる空気そのものがきれいであれば、エアコンも汚れないというわけです。気密性が悪い、穴だらけの家では勝手に空気が出入りし、外に捨てたい汚れた空気もうまく捨てることができないため室内の空気も汚いままです。穴の開いた袋にストローをいれて空気を吸っても、うまく吸えないのといっしょですね。
また、気密性がよい家でもホットプレートで煙の発生する焼肉などを行う場合は、近くにエアコンがあるとエアコンを汚す一因になりますので、気を付けた方がよいと思います。
エアコン汚れ防止のまとめ
・24時間エアコンを稼働させることでカビ汚れを防ぐ
・気密性がよい家では計画換気がうまくいくので、そもそもエアコンが汚れにくい
・換気扇のない場所でホットプレートを使った焼肉をする場合などは気を付けて