タイル張りのお風呂からユニットバスに交換したいというご相談を頂き、築31年のお宅様へ伺ってきました。
昔ながらのタイル張りのお風呂です。タイルの一部が浮き、剥がれ落ちてくるのでは、裏面に水が入っているのではとてもご心配されていました。
タイルの剥がれは補修でなおせますが、築31年ということで、見えない部分での水漏れの方が心配でもあります。
万が一水漏れが起こっていると壁や土台が腐食している可能性があります。お客様に安心して頂くため、床下の点検も行いました。
床下に入ってみて、びっくり!
板状のプラスチック系断熱材の破片がたくさん、落ちているのです。
もしかして施工時のものがそのままに?いやいや、30年前の施工で床の断熱材をいれているということはあまりないはず…
お施主様に伺ってみると、どうやら、亡くなられたご主人さんが生前にされていたことが発覚!
「床下に入って断熱材を張っているところなんて一度も見たことなかった」という奥様のお話から、どうやらコツコツ家族も知らない間に亡きご主人さんは床下に入ってこの断熱材を張っていたようです。少しでも暖かい家になるようにという思いだったのでしょう。
本来は気密テープやコーキングで隙間を埋めなければ断熱材の効果は薄く、ずり落ちている場所もありましたが素人の方でここまでしたのはすごいと思います。狭い床下でこの作業をするのはプロでも根性がいることです。少し話がそれましたが、亡きご主人さんの多大な努力を目に感動したので書かずにはいられませんでした。
昔のタイル張りのお風呂は、床下がぐるりと囲まれた基礎の中で土に埋まっています。なので床下へ入りようがないため、目視のみで浴室直下の基礎外に水漏れがないかを点検。内部では水漏れがあるかもしれませんが、この時点では湿気や水漏れは見られませんでした。
この基礎の向こう側は浴室直下で土に埋まっています。ユニットバスにリフォームすると、水漏れが起こりやすい浴室の床下も点検できるようになる点がメリットでもあります。